第15話では、作成した資料を相手の立場で見直し、提出前の修正リストを作りました。
第16話では、第1話から第15話までで作ってきたものをつなげて、依頼を受けてから提出するまでの流れにします。
AIを仕事に使うコツは、一回の質問で全部を終わらせようとしないことです。受付、確認、整理、作成、見直し、提出という小さな工程に分けると、実務で使いやすくなります。
最初に依頼を受付メモにする

仕事は、依頼を受けた瞬間から始まります。
第1話では、依頼内容を受付メモにしました。目的、相手、期限、成果物、決まっていることを分けることで、作業の出発点を作りました。
続く第2話では、不足情報を見つけました。すぐ確認すること、自分で調べること、後でよいことを分けると、作業前の迷いが減ります。
この二つがあると、AIに次の工程を頼むときも、前提がぶれにくくなります。
連絡と日程を整える
第3話から第5話では、メール対応と日程調整を扱いました。
長い受信メールから対応事項を抜き出し、返信メールを完成させ、相手が回答しやすい日程調整メールを作りました。
ここで大切なのは、文章をきれいにすることだけではありません。何に返事をするのか、何を確認するのか、相手にどの選択肢を出すのかを整理することです。
AIには、受付メモと不足情報リストを渡してから、返信文や日程案を作ってもらうと実務に合いやすくなります。
会議で決めることを前後でつなぐ

第6話から第8話では、会議の前後を整理しました。
会議前には、議題と確認事項を作ります。会議後には、決定事項と次の作業を分けます。複数人の意見が出たときは、共通点と相違点を整理します。
この流れを作ると、会議がその場限りで終わりにくくなります。
AIに会議メモを渡すときは、決定したこと、確認中のこと、次に誰が行うことを分けるように頼みます。すると、次の調査や資料作成へつなげやすくなります。
調査と数字を判断材料に変える

第9話から第13話では、調査、比較、資料確認、数字の読み取り、短い報告文を作りました。
調べものを始める前に確認項目を決め、集めた情報を同じ基準で比較します。PDFや長い資料から必要な情報を探し、Excelや表から必要な数字を読み取ります。
そのうえで、第13話では短い報告文にまとめました。
AIに任せきりにするのではなく、比較基準、出典、数字の単位、対象期間を人が確認することが重要です。ここを整えると、提案書や報告に使える判断材料になります。
提案書を作り、相手目線で見直す
第14話では、短い報告文をもとに提案書の構成を作りました。
第15話では、その資料を相手の立場で見直しました。読み手が判断できるか、分かりにくい表現がないか、提出前に必ず直す点はどこかを確認しました。
この段階では、見た目よりも「相手が次の判断に進めるか」を見ます。
AIには、提案書案と相手視点レビューシートを使って、最後の修正リストを作ってもらいます。修正後は、日付、数字、固有名詞、金額、期限、約束した内容を人が確認します。
提出セットを作る

最後に、提出するものを一つのセットにします。
提出セットには、次のようなものが入ります。
- 完成した資料
- 短い提出メール
- 補足資料や参照元
- 未確認事項が残る場合の説明
- 次の対応予定
AIには、次のように依頼できます。
次の資料と修正リストをもとに、提出前チェックリストと提出メールの下書きを作ってください。相手が次に何をすればよいか分かるようにしてください。未確認事項は断定せず、確認中として分けてください。
これで、依頼を受けてから提出するまでの流れが一つにつながります。
実践:一件の仕事を通しで進める
最近受けた依頼を一つ選びます。個人情報や社外秘情報は削除し、必要な範囲だけを使います。
まず受付メモを作り、不足情報を確認します。必要に応じて返信メールや日程調整メールを作ります。会議がある場合は、議題、決定事項、次の作業を整理します。
調査が必要なら、確認項目、比較表、資料からの抜き出し、数字メモ、短い報告文へ進めます。最後に提案書構成を作り、相手視点レビューシートで見直し、提出セットにまとめます。
第16話で完成するのは、自分の仕事で繰り返し使えるAI実務活用の流れです。
まとめ
AIは、一度で完璧な成果物を作る道具として使うより、仕事の工程ごとに使う方が実務に合います。
依頼を整理し、不足を確認し、連絡を整え、会議と調査をつなぎ、資料を作って見直し、提出する。この流れを小さく回すことで、AIを仕事の一部として使いやすくなります。

