3話 自分の仕事をAIに分かりやすく説明する方法

自分の仕事内容を5つの項目に分けてAIへ説明している様子

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AIに仕事の相談をしたとき、思っていた内容と少し違う回答が返ってくることがあります。

その原因の一つは、AIに伝えた仕事内容が短すぎたり、必要な情報が抜けていたりすることです。

自分にとっては当たり前の仕事でも、AIはその背景を知りません。どのようなお客様を相手にしているのか、普段どのような作業をしているのか、何に困っているのかも、伝えなければ分からないままです。

ただし、詳しい会社案内や長い自己紹介を作る必要はありません。

「どのような仕事か」「誰に提供しているか」「何に困っているか」などを順番に整理すれば、5行程度の短い説明でも、AIは仕事の状況を理解しやすくなります。

今回は、自分の仕事内容をAIへ分かりやすく伝えるための整理方法を紹介します。

自分では分かっていてもAIには伝わらない

毎日行っている仕事については、自分の中では多くのことが分かっています。

どのようなお客様が多いのか、何を頼まれるのか、どの作業に時間がかかるのか、どのような言葉を使うのかも、普段は意識しなくても理解できています。

しかし、AIはその情報を最初から持っているわけではありません。

たとえば、AIに次のように伝えたとします。

Webの仕事をしています。仕事を効率化する方法を考えてください。

この説明だけでは、AIは詳しい状況を判断できません。

Webサイトを新しく作っているのか、公開後の更新をしているのか、記事を書いているのか、アクセスを確認しているのかによって、役立つ提案は変わります。

また、個人のお客様を相手にしているのか、中小企業を相手にしているのかによっても、必要な作業や課題は異なります。

AIから自分に合った提案を受け取るには、仕事内容を少しだけ具体的に伝える必要があります。

仕事の説明は5つの順番で整理する

仕事内容を仕事、顧客、作業、困りごと、AIの利用目的に分けた図

自分の仕事を説明しようとすると、「何から書けばよいか分からない」と感じることがあります。

その場合は、次の5つの順番で考えると整理しやすくなります。

  1. どのような仕事か
  2. 誰に提供しているか
  3. 普段どのような作業をしているか
  4. 何に困っているか
  5. AIを何に使いたいか

この順番で書けば、会社の歴史や詳しい経歴を説明しなくても、AIが相談内容を理解するために必要な情報をまとめられます。

1.どのような仕事かを書く

最初に、自分の仕事を短く説明します。

ここでは、職種や業種だけを書くのではなく、「何を提供する仕事なのか」まで含めると伝わりやすくなります。

たとえば、「飲食店です」だけではなく、次のように書けます。

地域のお客様に、そばや日本酒を提供する飲食店を運営しています。

「事務の仕事です」という説明も、少し具体的にすると分かりやすくなります。

社内の請求書作成やデータ入力、メール対応などを担当しています。

Webに関する仕事であれば、次のような説明が考えられます。

中小企業向けに、Webサイトの制作や更新、記事作成を行っています。

最初の一文では、「どのような相手に、何を提供している仕事か」が大まかに伝われば十分です。

2.誰に提供しているかを書く

次に、自分の仕事のお客様や利用者について整理します。

同じ仕事でも、誰に提供するかによって、説明の仕方や必要な提案が変わります。

たとえば、パソコンの操作方法を説明する場合でも、社内の詳しい担当者に向けた説明と、初めて操作する人に向けた説明では内容が異なります。

次のような形で考えてみましょう。

主なお客様は、Webに詳しい担当者がいない中小企業です。

店舗を利用する地域のお客様や、近隣で働く会社員が中心です。

パソコン操作に詳しくない社内スタッフを支援しています。

年齢、住所、会社名などを細かく書く必要はありません。

どのような立場の人にサービスや作業を提供しているのかが分かれば、AIは相手に合った提案をしやすくなります。

3.普段どのような作業をしているかを書く

仕事の内容を伝えるときは、普段行っている具体的な作業も重要です。

職種だけでは、毎日の業務まで正確には分かりません。

たとえば、Web制作の仕事には、サイトのデザイン、文章作成、画像の準備、更新作業、お客様への説明など、さまざまな作業があります。

次のように、よく行う作業を二つから四つ程度に絞って書きます。

普段は、Webサイトの更新、ブログ記事の作成、お客様への操作説明を行っています。

主な作業は、予約の受付、店内案内の作成、商品の紹介、問い合わせへの返信です。

日常的に、メール対応、書類作成、表へのデータ入力を行っています。

すべての業務を書く必要はありません。

AIに相談する可能性が高い作業を中心に整理すると、実際の相談で使いやすい説明になります。

4.何に困っているかを書く

AIに仕事の説明をするときは、現在の困りごとも伝えます。

仕事内容だけを説明しても、AIは何を改善すればよいのか判断できません。

「時間がかかっている」「文章がまとまらない」「作業方法が統一されていない」など、今感じている問題を一つか二つ書きましょう。

たとえば、次のように整理できます。

お客様への説明文を毎回一から作るため、時間がかかっています。

ブログ記事の内容を考えるのに時間がかかり、更新が止まりがちです。

社内スタッフへの操作説明が人によって異なり、手順が統一されていません。

困りごとは、大きな経営課題でなくても構いません。

日常の中で、「少し面倒」「何度も繰り返している」「もっと分かりやすくしたい」と感じることも、AIに相談できる内容です。

5.AIを何に使いたいかを書く

最後に、AIをどのような作業に使いたいかを書きます。

ここまでに整理した仕事内容や困りごとを踏まえて、AIに手伝ってほしいことを伝えます。

たとえば、次のような内容です。

AIには、お客様向けの案内文やブログ記事の下書きを作るために使いたいです。

AIを使って、社内向けの操作手順を分かりやすく整理したいです。

日々の作業を整理し、効率化できる仕事を見つけたいです。

「仕事を全部任せたい」のような広い表現よりも、どの作業を手伝ってほしいのかを具体的に書く方が、回答も具体的になります。

5行程度でも仕事の説明は作れる

短い仕事説明がAIの回答に反映される流れ

ここまでの5つを、一つずつ短く書けば、AIに伝える仕事説明が完成します。

たとえば、中小企業向けにWeb制作をしている場合は、次のようにまとめられます。

私は、中小企業向けにWebサイトの制作や運用を行っています。
主なお客様は、社内にWeb専門の担当者がいない小規模な会社です。
普段は、サイト更新、記事作成、画像準備、お客様への操作説明を行っています。
説明文や記事を毎回一から作るため、作業に時間がかかっています。
AIには、文章の下書きや作業手順の整理を手伝ってほしいです。

飲食店を運営している場合は、次のように整理できます。

私は、地域のお客様向けに飲食店を運営しています。
主なお客様は、近隣に住む方や周辺で働く会社員です。
普段は、接客、予約管理、店内案内の作成、商品紹介を行っています。
お知らせやメニューの紹介文を作るのに時間がかかっています。
AIには、お客様向けの案内文や紹介文の作成を手伝ってほしいです。

この程度の長さでも、AIは仕事の全体像を理解しやすくなります。

長い会社案内を作る必要はない

仕事を正確に伝えようとして、会社の沿革、サービスの詳細、従業員数、細かな業務内容まで書こうとする必要はありません。

情報が多すぎると、今回の相談に必要な部分が分かりにくくなることもあります。

最初は、AIに相談するときに何度も使える基本情報だけをまとめましょう。

不足している情報があれば、相談内容に合わせて後から追加できます。

たとえば、ブログ記事を作るときだけ「読者はパソコンに詳しくない中小企業の担当者です」と加えることもできます。

お客様へのメールを作るときだけ「丁寧ですが、かしこまりすぎない文章にしてください」と加える方法もあります。

基本の仕事説明と、その都度必要な情報を分けて考えると、使いやすくなります。

分かりにくい言葉は具体的な作業に置き換える

曖昧な仕事内容を具体的な作業へ置き換えている様子

仕事の説明では、自分の業界では普通に使う言葉でも、意味が広すぎる場合があります。

たとえば、次のような言葉です。

  • 管理
  • サポート
  • 運用
  • 対応
  • コンサルティング
  • 制作

これらの言葉だけでは、実際に何をしているのかが分かりにくいことがあります。

「サイトを運用しています」と書く代わりに、次のように具体的な作業へ置き換えられます。

公開後のWebサイトについて、文章や画像の更新、不具合の確認、アクセス状況の確認を行っています。

「お客様をサポートしています」という説明も、次のように具体化できます。

お客様からの問い合わせに答え、操作方法やサービスの利用手順を説明しています。

専門的な言葉を使ってはいけないわけではありません。

ただし、AIが複数の意味に受け取れる言葉は、具体的な作業を一つ加えると伝わりやすくなります。

仕事の説明は相談内容に合わせて調整する

一度作った仕事説明を、すべての相談でそのまま使う必要はありません。

相談内容によって、必要な部分だけを使います。

文章作成を相談するとき

文章を作ってもらう場合は、仕事内容に加えて、読者や文章の雰囲気を伝えます。

私は地域の飲食店を運営しています。
店舗のお客様向けにお知らせを作成しています。
読者は幅広い年代のため、難しい言葉を使わず、丁寧で親しみやすい文章にしてください。

作業効率化を相談するとき

仕事を効率化したい場合は、普段の作業と困っていることを詳しくします。

私は社内の事務作業を担当しています。
毎日、問い合わせメールの確認、内容の分類、担当者への連絡を行っています。
同じような確認や連絡を繰り返しているため、作業を整理したいです。

アイデアを相談するとき

新しい企画や改善案を出してほしい場合は、お客様の種類や現在の目的を伝えます。

私は小規模事業者向けにWebサイトを制作しています。
主なお客様は、Webからの問い合わせを増やしたい地域企業です。
お客様が取り組みやすい情報発信の案を考えたいです。

基本の説明を用意しておけば、相談に合わせて一部を加えたり、不要な部分を省いたりできます。

実践:AIに仕事説明を整理してもらう

仕事内容のメモをAIに送り5行の説明文へ整理している様子

今回は、自分の仕事を5つの項目に分けて書き出し、AIに相談するときに使える説明文へ整理します。

まず、次の内容を自分の言葉で書いてください。

  1. どのような仕事か
  2. 誰に提供しているか
  3. 普段どのような作業をしているか
  4. 何に困っているか
  5. AIを何に使いたいか

文章になっていなくても構いません。

たとえば、次のような短いメモで十分です。

Webサイト制作
中小企業向け
更新、記事、画像、説明
毎回文章を作るのに時間がかかる
下書きや手順整理に使いたい

このメモをAIに送り、次のように依頼します。

私の仕事内容を、AIに相談するときに使える説明文へ整理してください。
5行程度で、専門用語をできるだけ使わず、初めて読む人にも分かる文章にしてください。
与えていない情報は追加しないでください。

私の仕事についてのメモ:
・どのような仕事か:
・誰に提供しているか:
・普段の作業:
・困っていること:
・AIを使いたいこと:

AIが作った文章を確認し、自分の仕事と違う部分があれば修正します。

内容が広すぎる場合は、「普段の作業をもう少し具体的にしてください」と頼めます。

長すぎる場合は、「内容を変えずに5行以内へ短くしてください」と伝えます。

完成した説明文は、メモ帳や文書ファイルに保存しておきましょう。

今後AIへ仕事の相談をするときに、最初の説明として繰り返し使えます。

まとめ

AIに自分の仕事を理解してもらうには、職種や業種だけでなく、誰に提供しているのか、普段どのような作業をしているのかを伝えることが大切です。

仕事説明は、次の5つの順番で整理すると作りやすくなります。

  1. どのような仕事か
  2. 誰に提供しているか
  3. 普段どのような作業をしているか
  4. 何に困っているか
  5. AIを何に使いたいか

長い会社案内を作る必要はありません。

まずは、それぞれを一文ずつ書き、5行程度の説明にまとめてみましょう。

仕事内容を分かりやすく伝えられるようになると、AIから受け取る提案も、自分の実際の作業に合いやすくなります。

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