Webサイトを改善しようと思っても、「どのページから手を付ければいいのか分からない」と悩むWeb担当者は少なくありません。
トップページ、サービスページ、会社案内、ブログ記事、採用ページ、問い合わせページなど、サイト内には多くのページがあります。すべてを一度に見直そうとすると、作業量が大きくなり、結局どこからも手を付けられなくなってしまうことがあります。
そこで考えたいのが、よく見られているページから優先的に改善するという方法です。
すでに多くのユーザーが訪れているページは、小さな改善でも多くの人の目に触れます。アクセス数が少ないページを何時間もかけて修正するより、成果につながる可能性が高い場合があります。
この記事では、中小企業のWeb担当者が無理なくサイト改善を進めるために、改善優先度の高いページをどのように見つければよいのかを解説します。
Webサイトは全部を一度に改善しなくていい
Webサイト改善というと、「サイト全体をきれいにしなければならない」と考えてしまいがちです。
しかし、数十ページ、数百ページあるサイトを一度に修正するのは現実的ではありません。
特にWeb専任担当者がいない中小企業では、通常業務と並行してサイトを管理しているケースも多くあります。毎月すべてのページを細かく確認するのは難しいでしょう。
そこで重要になるのが、改善するページに優先順位を付けることです。
すべてのページを同じように扱うのではなく、
「今、どのページがよく見られているのか」
「どのページが問い合わせやサービス紹介につながっているのか」
を確認し、影響の大きいところから順番に改善していきます。
サイト改善では、作業量を増やすことよりも、どこに時間を使うかを決めることが重要です。
まずは「よく見られているページ」を確認する

改善候補を探すときに、まず確認したいのがページごとのアクセス状況です。
アクセス解析ツールを利用すると、サイト内のどのページが多く閲覧されているのかを確認できます。
トップページだけでなく、サービスページやブログ記事など、思っていた以上に多く見られているページが見つかることもあります。
たとえば、会社側ではあまり重視していなかった昔のブログ記事が検索結果から継続的に読まれているケースもあります。
そうしたページは、現在もユーザーとの重要な接点になっているということです。
ところが、アクセスの多いページほど昔作ったままになっていることもあります。
情報が古い、問い合わせへの導線がない、現在のサービス内容と合っていないといった状態であれば、せっかくのアクセスを十分に活かせていない可能性があります。
アクセスの多いページは改善の影響も大きくなりやすい
よく見られているページを優先する理由は単純です。
改善した内容を見てもらえる人数が多いからです。
たとえば、月に10回しか見られていないページと、月に1,000回見られているページがあったとします。
同じように問い合わせボタンの位置を見直したとしても、後者の方が多くのユーザーに変更内容が届きます。
もちろん、アクセス数だけで成果が決まるわけではありません。
しかし、すでに一定数のユーザーが訪れているページであれば、新たにアクセスを集めるところから始める必要がありません。
まずは現在あるアクセスを活かすという意味でも、よく見られているページは改善候補として優先度が高くなります。
「アクセス数が多い」だけではなくページの役割も見る

ただし、アクセス数だけを見て改善順位を決めるのはおすすめできません。
たとえば非常にアクセスの多いブログ記事であっても、自社サービスとはほとんど関係のないテーマであれば、問い合わせにつながりにくいことがあります。
逆に、アクセス数はそれほど多くなくても、
- サービス紹介ページ
- 料金ページ
- 導入事例
- よくある質問
- 問い合わせ直前に見られるページ
などは、事業成果に近い重要なページです。
そのため、改善候補を決めるときは、
アクセスの多さと、事業への重要度を組み合わせて考える
ことが大切です。
よく見られていて、なおかつサービスや問い合わせにつながりやすいページが見つかれば、優先度の高い改善対象になります。
検索から最初に見られているページにも注目する
ユーザーが必ずトップページからWebサイトを見るとは限りません。
Googleなどの検索結果から、ブログ記事やサービスページへ直接訪れる人もいます。
その場合、そのページがユーザーにとっての「最初のページ」になります。
たとえば検索結果からあるブログ記事にアクセスしたユーザーが、その記事だけを読んで帰っているとします。
記事の内容には満足していても、
「この会社は何をしている会社なのか」
「関連サービスはどこにあるのか」
「相談したい場合はどうすればよいのか」
が分からなければ、そのまま離脱する可能性があります。
検索から多く訪問されているページでは、記事本文だけでなく、その次に進むための導線も確認しておきたいところです。
よく見られているブログ記事は「入口」として見直す

長期間運営しているWebサイトでは、過去に公開したブログ記事が安定してアクセスを集めている場合があります。
こうした記事は、新しい記事以上に重要な集客ページになっていることがあります。
ところが、古い記事では、
掲載している情報が現在と合っていなかったり、関連サービスへのリンクがなかったり、現在は使っていないページへ誘導していたりすることがあります。
そのため、よく見られている記事を見つけたら、本文だけではなく記事全体を確認してみましょう。
情報が古くなっていないか
制度、料金、サービス内容、ツールの使い方などは時間とともに変わることがあります。
アクセスの多い記事ほど、古い情報を多くのユーザーに見せてしまう可能性があります。
現在も内容が正しいかを定期的に確認することが重要です。
関連サービスへ進めるか
記事を読んだあとに、関連するサービスページへ進める導線があるかも確認します。
記事内容と自然につながるサービスがある場合は、本文中や記事末に案内を設置する方法があります。
無理に問い合わせへ誘導するのではなく、ユーザーが「もう少し詳しく知りたい」と思ったときに次の情報へ進める状態を作っておきます。
問い合わせ方法が分かるか
サービスに関心を持ったユーザーが、問い合わせ方法を探し回らなくてもよい状態になっているかも重要です。
ページを読んだ後に、問い合わせや相談ページへの導線が分かりにくければ、行動する前に離脱してしまう可能性があります。
サービスページでは「見られているのに問い合わせがない」状態を確認する
よく見られているサービスページも重要な改善候補です。
あるサービスページに多くのアクセスがあるにもかかわらず、問い合わせにつながっていない場合は、ページ内に改善できる部分がないか確認してみましょう。
たとえば、
サービス内容が分かりにくい、対象者が分からない、料金の考え方が分からない、問い合わせボタンが見つけにくい、といった問題が考えられます。
ここで大切なのは、アクセス数だけを見て「人気のページだから問題ない」と判断しないことです。
むしろ、多く見られているからこそ、そのページでユーザーが迷っていないかを確認する価値があります。
改善優先度は簡単な3段階で考えてもよい

改善対象を決めるために、難しい分析表を作る必要はありません。
まずはページを大きく3つに分けるだけでも整理しやすくなります。
優先度が高いページ
アクセスが多く、サービスや問い合わせにも関係しているページです。
たとえば主要サービスページや、検索から多く読まれている関連ブログ記事などが該当します。
こうしたページは最初に確認するとよいでしょう。
次に確認したいページ
アクセス数は中程度でも、料金、事例、会社の強みなど、サービス検討時に重要な情報を掲載しているページです。
アクセス数が多いページの改善が終わったら、こうしたページを確認していきます。
後回しにできるページ
ほとんどアクセスされておらず、現在の事業との関連性も低いページです。
もちろん放置してよいという意味ではありませんが、限られた作業時間の中では優先順位を下げてもよいでしょう。
このように分類すると、「全部直さなければならない」という状態から抜け出しやすくなります。
改善するときは一度に全部変えない
改善対象のページを見つけても、一度にすべてを作り直す必要はありません。
たとえば、
見出しを分かりやすくする、古い情報を更新する、問い合わせボタンを見つけやすくする、関連ページへのリンクを追加する、といった小さな改善から始められます。
特にアクセスの多いページでは、現在うまく機能している部分まで大きく変更してしまう必要はありません。
「何が問題なのか」を考えながら、一つずつ改善していくことが大切です。
変更前のアクセスや問い合わせ状況も記録しておけば、改善後の変化を確認しやすくなります。
毎月数ページだけ確認する方法でも十分続けられる

Webサイト改善は、一度行えば終了するものではありません。
検索からの流入状況や、よく見られるページは時間とともに変わることがあります。
そこで、たとえば月に一度アクセス状況を確認し、上位のページから数ページだけ見直す方法でも十分です。
「今月はアクセス上位5ページを確認する」
と決めれば、作業量も管理しやすくなります。
その中から、
情報が古いページ、問い合わせへの導線が弱いページ、サービスへの案内が不足しているページを見つけて修正します。
この作業を定期的に繰り返すことで、大規模なリニューアルをしなくてもWebサイトを少しずつ改善していくことができます。
アクセスがあるページを活かす方が効率的な場合もある
新しい記事を作ったり、新しいページを増やしたりすることもWebサイト運営では重要です。
しかし、新しいページを作る前に、すでにアクセスを集めているページを改善した方が効率的な場合があります。
すでにユーザーが訪れているページであれば、
「どうやって見てもらうか」
ではなく、
「見てもらった後にどう行動してもらうか」
を考えることができます。
アクセスを増やす施策と、現在あるアクセスを成果につなげる施策は別のものです。
Webサイト改善では、この両方をバランスよく進めることが大切です。
まとめ|まずは「よく見られている5ページ」を確認してみる
Webサイト改善で大切なのは、すべてのページを一度に直そうとしないことです。
まずはアクセス状況を確認し、よく見られているページから優先的にチェックしてみましょう。
特に、
アクセスが多い
自社サービスとの関連が強い
問い合わせや次のページへの導線がある
というページは、改善優先度が高いと考えられます。
よく見られているページほど、小さな修正でも多くのユーザーに影響します。
新しいページを次々と増やす前に、すでに多くの人が訪れているページが現在の事業内容に合っているか、問い合わせにつながる構成になっているかを確認してみてください。
サイト全体を一気に作り直さなくても、重要なページから一つずつ改善していくことで、Webサイトを着実に良い状態へ近づけることができます。

