第2話で分類した一覧には、何度も説明している内容が残っています。第3話では、そのうち事実を確認できる質問だけを選び、返信の下書きと社内確認に使えるFAQへ変えます。
頻出質問を三つに絞る

件数が多いもの、回答に時間がかかるもの、回答の揺れが出やすいものから三つを選びます。まず質問をお客様の言葉に近い短文へ整えます。次に、根拠になる料金表、規約、商品資料、過去の確定回答を集めます。
AIには「根拠に書かれた範囲だけで、短い回答案、補足、個別確認が必要になる条件を作ってください」と頼みます。根拠のない約束、期限、金額は追加させません。
FAQを返信の自動送信にしない
FAQは即答のためだけの資料ではありません。担当者が同じ基準で確認するための土台です。回答案に、確認先、更新日、使えない条件を付けます。個別の見積もりや例外対応は、必ず人へ渡す分岐を残します。
次話では、このFAQの根拠にもなる商品・サービス情報を一つに集めます。FAQを増やす前に、会社の正しい情報源を決めるためです。
実践

三つの質問について、質問、根拠、回答案、確認が必要な条件を一行ずつ作ります。AIが書いた回答は、根拠資料を開いて一文ずつ照合してから共有してください。
例:料金の質問は条件を先に出す

「いくらですか」という質問に、最低価格だけを返すと期待のずれが起きます。FAQでは、基本料金の考え方、料金が変わる条件、個別見積もりになる条件、確認に必要な情報を順に置きます。実際の金額を出せない場合でも、「条件によって変わる」だけで終わらせず、何を確認すれば案内できるかを示します。
AIへ渡す資料には、旧料金表や未確定の企画書を混ぜません。回答案の末尾に「この案はいつ、誰が確認したか」を残しておくと、更新漏れに気付きやすくなります。問い合わせ担当が勝手にFAQを増やすのではなく、根拠を持つ担当者へ確認する流れも決めます。
FAQが使えない場面を明示する

個別契約、法令に関わる説明、苦情、例外的な事情は、定型回答で終えない方が安全です。FAQに「この条件なら担当者へ引き継ぐ」という目印を入れます。FAQは答え集ではなく、正しい確認先へ渡すための分岐表でもあります。
更新時は古い回答を静かに書き換えず、変更日と理由を残します。担当者が古い返信文を使っていないかも月に一度確認します。

