第2話では、作業を始める前に足りない情報を見つけ、依頼者へ確認する質問を整理しました。
第3話では、その確認に対して返ってきた長いメールを扱います。長文メールをただ要約するのではなく、自分が対応すべきこと、相手が決めたこと、まだ残っている不明点を分けます。
長いメールをそのまま信じない
長いメールには、説明、背景、依頼、補足、雑談に近い情報が混ざります。
すぐに「要約してください」とAIへ渡すと、読みやすい文章にはなります。しかし、実務で必要なのは読みやすい要約だけではありません。自分が動くべき項目が抜けていないか、相手が約束した内容が残っているかを確認する必要があります。
まずAIには、要約ではなく「対応事項の抽出」を依頼します。
次の受信メールから、こちらが対応すること、相手が対応すること、決まったこと、まだ確認が必要なことを分けてください。
自分が対応することを先に抜き出す
最初に見るのは、自分の作業です。
長いメールの中には、「資料を送ってください」「候補日をください」「前回の内容を反映してください」のような依頼が埋もれていることがあります。
AIには、次のように頼みます。
こちらが対応する必要がある項目だけを抜き出してください。作業内容、期限、必要な資料、返答の要否に分けてください。
この時点では、文章を整えるよりも、抜け漏れを防ぐことを優先します。
相手が決めたことを分ける
次に、相手側で決まったことを分けます。
たとえば、打ち合わせの目的、希望する資料形式、参加者、優先順位、避けたい表現などです。これらは自分の作業条件になります。
AIには、次の一文を加えます。
相手が決めた条件や希望も、こちらの作業条件として別にまとめてください。
相手の希望と自分の作業を混ぜないことで、次の返信文や資料作成に使いやすくなります。
まだ残る確認事項を見る
長いメールを受け取っても、すべての不明点が解消されるとは限りません。
むしろ、追加説明によって新しい確認点が出ることもあります。期限は分かったが提出形式が不明、資料は指定されたが最新版か分からない、という状態です。
AIには、次のように依頼します。
このメールを読んでもまだ不明な点を、作業に影響する順に並べてください。
不明点を残したまま返信文を作ると、第4話でまた手戻りになります。
返信に使う材料へ整える
最後に、次回の返信メールに使える形へ整えます。
ここで作るのは、完成メールではなく返信材料です。
- お礼として触れること
- こちらが対応すると伝えること
- 確認したいこと
- 添付や共有が必要な資料
- 返答期限を伝える必要があること
この五つに分けると、第4話で返信文を作りやすくなります。
実践:受信メールを対応表にする
最近届いた長めのメールを一つ選びます。個人情報や社外秘情報は削除します。
AIには、次のように依頼します。
次の受信メールを、返信前の対応表にしてください。こちらが対応すること、相手が決めたこと、まだ確認が必要なこと、返信に入れるべきことに分けてください。推測で補わず、メールに書かれていないことは不明としてください。
第3話で完成するのは、長いメールの要約ではなく、返信と作業に使える対応表です。
次回の第4話では、この対応表をもとに、依頼内容に合った返信メールを完成させます。
まとめ
長い受信メールから対応事項を抜き出すときは、読みやすい要約よりも、実際に動く項目を分けることが大切です。
こちらの対応、相手が決めた条件、残る確認事項、返信に入れる材料を分けておくと、次の返信文が作りやすくなります。

