仕事でメールやメッセージを送るとき、「この書き方で失礼ではないか」「少し冷たい印象になっていないか」と迷うことがあります。
内容は決まっていても、相手に伝わりやすい文章へ整えるのは意外と難しいものです。
そのようなときは、自分で書いた文章をAIに見せて、書き方を直してもらえます。
たとえば、
丁寧な文章にしてください。
もう少し短くしてください。
柔らかい印象にしてください。
仕事のメールとして整えてください。
と頼むことで、同じ内容を目的に合った文章へ変えられます。
今回は、短い連絡文を使って、AIに文章を直してもらう方法を紹介します。
まずは伝えたい内容を自分の言葉で書こう

AIに文章を作ってもらう前に、まずは伝えたい内容を短く書きます。
最初からきれいな文章にする必要はありません。
たとえば、取引先へ確認をお願いしたい場合は、次のような文章でも十分です。
資料を送ります。
内容を確認してください。
修正があれば連絡してください。
少し短く、ぶっきらぼうに見えるかもしれませんが、伝えたい内容は分かります。
AIに直してもらう場合は、このような下書きがあれば始められます。
大切なのは、相手に何を伝えたいのかを先に決めることです。
自分で書いた文章をAIへ入力する

下書きを作ったら、AIの入力欄へ貼り付けます。
その前か後に、どのように直してほしいかを書きます。
たとえば、次のように入力します。
次の文章を、取引先へ送る丁寧なメールに直してください。
資料を送ります。
内容を確認してください。
修正があれば連絡してください。
これだけで、AIが文章を整えてくれます。
難しい指示を書く必要はありません。
誰に送る文章なのか、どのような印象にしたいのかを短く伝えると、目的に合った文章になりやすくなります。
「丁寧にしてください」と頼む
仕事の連絡で使いやすいのが、
丁寧な文章にしてください。
という頼み方です。
先ほどの文章は、たとえば次のような形に整えられます。
資料をお送りします。
お手数ですが、内容をご確認いただけますでしょうか。
修正点などがございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
元の文章と伝えている内容は大きく変わっていません。
言葉の選び方や文末を整えることで、相手に配慮した印象になります。
ただし、丁寧にしすぎると、普段の関係には少しかたい文章になることもあります。
相手との関係に合わせて調整しましょう。
「短くしてください」と頼む
丁寧に直した文章が長いと感じる場合は、
意味を変えずに、もう少し短くしてください。
と続けて入力します。
すると、必要な内容を残しながら、文章を短くしてもらえます。
たとえば、
資料をお送りします。
ご確認いただき、修正点がございましたらお知らせください。
という形です。
メールだけでなく、社内チャットや短いメッセージでは、長すぎない文章の方が読みやすいことがあります。
短くしてもらった後は、必要な内容が抜けていないか確認しましょう。
「柔らかくしてください」と頼む
文章の内容は正しくても、少し強く見えることがあります。
たとえば、
今日中に返信してください。
という文章は、状況によっては急かしている印象を与えるかもしれません。
そのようなときは、
もう少し柔らかい言い方にしてください。
と頼みます。
たとえば、
お忙しいところ恐れ入りますが、可能でしたら本日中にご返信いただけますでしょうか。
という形に直せます。
さらに短くしたい場合は、
恐れ入りますが、本日中にご返信いただけますと助かります。
といった形にもできます。
柔らかい文章にするときも、期限などの大切な条件まで消さないように確認しましょう。
「ビジネス向けにしてください」と頼む
自分で書いた文章が話し言葉に近い場合は、
仕事のメールとして自然な文章にしてください。
と頼めます。
たとえば、
この前話していた資料を送ります。
見ておいてください。
分からないところがあれば教えてください。
という文章を整えてもらう場合です。
AIに、
取引先へ送るビジネスメールとして整えてください。
と伝えると、次のような形になります。
先日お話ししていた資料をお送りします。
お手数ですが、ご確認をお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、お知らせください。
内容は同じでも、仕事で使いやすい言葉に変わります。
誰に送る文章か伝える
同じ内容でも、送る相手によって適した書き方は変わります。
たとえば、社内の同僚へ送る文章と、初めて連絡する取引先への文章では、丁寧さが異なります。
AIへ依頼するときは、
社内の同僚へ送る文章です。
上司へ送るメールです。
取引先へ初めて連絡する文章です。
と伝えてみましょう。
相手が分かると、言葉のかたさや挨拶の入れ方を調整してもらいやすくなります。
ただし、相手の本名やメールアドレスを入力する必要はありません。
「取引先の担当者」「社内の上司」のような書き方で十分です。
用件も一緒に伝えると分かりやすい
文章だけを貼り付けても修正できますが、何のための連絡なのかを伝えると、より自然な文章になりやすくなります。
たとえば、
見積書の確認をお願いするメールです。
打ち合わせ日程を変更する連絡です。
資料の提出が遅れることを伝える文章です。
と説明します。
用件が分かれば、AIは必要な挨拶や伝える順番を考えやすくなります。
たとえば、提出が遅れる連絡では、理由より先に謝罪を入れた方が自然な場合があります。
AIに目的を伝えたうえで、返ってきた文章を自分で確認しましょう。
一度で決めずに少しずつ直してもらう

AIが最初に作った文章が、自分の希望に合わないこともあります。
その場合は、最初からやり直す必要はありません。
同じ会話で、続けて次のように伝えます。
少しかたいので、もう少し自然にしてください。
文章を半分くらいの長さにしてください。
謝りすぎない表現にしてください。
相手を急かさない言い方にしてください。
前回までの記事と同じように、短い言葉を追加しながら文章を調整できます。
文章の修正は、一度で完成させるよりも、結果を見ながら直していく方が簡単です。
修正前と修正後を比べてみよう

AIに文章を直してもらったら、元の文章と見比べます。
たとえば、修正前が次の文章だったとします。
修正前
明日の打ち合わせですが、都合が悪くなりました。
別の日にしてください。
AIに、
取引先へ送る、丁寧で柔らかい文章にしてください。
と頼むと、次のような文章になることがあります。
修正後
明日予定しておりました打ち合わせについて、都合により日程の変更をお願いしたく、ご連絡いたしました。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、別の日程で調整させていただけますでしょうか。
修正後の文章は丁寧ですが、変更したい日程が決まっている場合は、その候補も追加した方が分かりやすくなります。
文章がきれいになっているかだけでなく、必要な情報がそろっているかも確認しましょう。
AIの文章をそのまま送る前に確認する

AIが作った文章は、そのまま送信する前に必ず読み返します。
特に確認したいのは、次のような内容です。
- 相手や用件が合っているか
- 日付や時間に間違いがないか
- 約束していない内容が追加されていないか
- 丁寧すぎたり、かたすぎたりしないか
- 自分が普段使わない言葉が入っていないか
AIは、入力された内容をもとに自然な文章を作りますが、実際の状況をすべて知っているわけではありません。
自分が伝えたい意味と同じかを確認し、必要な部分は直してから使いましょう。
個人情報や秘密の内容はそのまま入力しない
メールを修正するときは、文章の中に個人情報や仕事上の秘密が含まれていないか確認します。
氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顧客情報、契約金額などは、必要がなければ削除しましょう。
たとえば、
株式会社〇〇の田中様へ送るメールです。
と入力する代わりに、
取引先の担当者へ送るメールです。
と置き換えられます。
注文番号や契約番号も、文章の修正に必要でなければ入れません。
AIへ渡す前に、文章だけでなく、署名や過去のメール部分にも大切な情報が含まれていないか確認しましょう。
件名も一緒に考えてもらえる
メールでは、本文だけでなく件名も必要です。
文章を修正してもらったあと、
このメールに合う件名も考えてください。
と頼めます。
たとえば、資料確認のお願いなら、
資料ご確認のお願い
打ち合わせの日程変更なら、
打ち合わせ日程変更のお願い
といった件名を提案してもらえます。
件名は、メールの用件が短く分かるものを選びましょう。
会社名や名前を入れる必要がある場合は、AIの回答を受け取ったあと、自分で追加すれば個人情報を入力せずに済みます。
実際に短い連絡文を直してみよう
ここまで読んだら、自分で短い連絡文を作って試してみましょう。
たとえば、次の文章を使えます。
資料を送ります。
明日までに見てください。
何かあれば連絡してください。
この文章をAIへ入力し、
取引先へ送る丁寧なメールにしてください。
と頼みます。
回答が表示されたら、続けて次のように依頼します。
もう少し短くしてください。
次に、
柔らかい印象にしてください。
最後に、
ビジネス向けの件名も付けてください。
同じ文章が、お願いの仕方によってどのように変わるか見比べてみましょう。
まとめ|自分の下書きをAIで読みやすく整えよう
AIにメールや文章を直してもらうときは、まず伝えたい内容を自分の言葉で書きます。
きれいな文章でなくても問題ありません。
その文章に、
丁寧にしてください。
短くしてください。
柔らかくしてください。
ビジネス向けにしてください。
と指示を加えることで、目的に合った文章へ整えてもらえます。
誰に送るのか、どのような用件なのかも伝えると、さらに自然な文章になりやすくなります。
ただし、AIが作った文章をそのまま送らず、内容、日付、言葉遣いなどを自分で確認してください。
まずは、普段送っている短い連絡文を一つ用意し、丁寧な文章へ直してもらうところから試してみましょう。
次回は、何もない状態からメールの下書きを作ってもらう方法と、必要な情報をAIへ伝える順番を紹介します。

