Googleアナリティクスを見る前に決めたい:中小企業サイトの“成果地点”の決め方

迷路のようなデータの中から明確な成果地点(ゴール)を見つけ出すイメージ図

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アクセス解析の前に「何をもって成果とするか」を明確にする

Webサイトの改善に取り組む際、多くのWeb担当者様や事業者様がまずGoogleアナリティクス(アクセス解析ツール)を開き、アクセス数や滞在時間といった数字を追いがちです。もちろん、これらの数字はサイトの現状を把握する上で非常に重要です。しかし、その前に一つ、決定的に重要な問いがあります。それは、「あなたのWebサイトにとって、何をもって成果とみなしますか?」という問いです。

この「成果地点」が曖昧なままでは、どんなに詳細なアクセス解析を行っても、具体的な改善策は見えてきません。数字の羅列を眺めるだけで、「結局、何をどうすれば良いのか分からない」という状況に陥ってしまうことも少なくありません。本記事では、中小企業のWeb担当者様や事業者様が、Googleアナリティクスを見る前にまず決めるべき「成果地点」の重要性と、その具体的な決め方について解説します。

成果地点がなぜ重要なのか

Webサイトは、それぞれ異なる目的を持って運営されています。商品の販売、サービスの資料請求、店舗への集客、ブランド認知の向上など、その目的は多岐にわたります。この「サイトの目的」と「成果地点」が明確につながっていないと、サイトの評価基準がぶれてしまい、適切な改善判断が難しくなります。

例えば、「アクセス数を増やすこと」が目的になってしまうと、アクセスが増えただけで満足し、本来のビジネス目標達成に貢献しているかどうかの視点が抜け落ちてしまうことがあります。成果地点を明確にすることで、Webサイトがビジネスにどれだけ貢献しているかを客観的に評価できるようになり、より効果的な改善活動へと繋げることができるのです。

業種によって異なる成果地点の具体例

問い合わせフォーム、電話、LINEなど、多様なコンバージョンボタンが整理されたスマホ画面

成果地点は、業種やサイトの目的によって大きく異なります。ここでは、中小企業サイトで考えられる具体的な成果地点の例をいくつかご紹介します。

問い合わせ送信

BtoB企業やサービス業など、顧客からの具体的なアクションを求めるサイトで最も一般的な成果地点です。Webサイト経由での問い合わせフォームからの送信完了を指します。顧客獲得の第一歩となる重要な指標です。

電話

緊急性の高いサービス(例:鍵の修理、水回りのトラブル対応)や、直接話して相談したいニーズが高い業種(例:士業、コンサルティング)では、サイトに掲載された電話番号からの発信も重要な成果地点となります。スマートフォンからのタップで電話がかかる「電話リンク」のクリック数などを計測します。

LINE

近年、顧客とのコミュニケーションツールとしてLINEを活用する企業が増えています。特に、飲食店や美容室、小売店など、顧客との継続的な関係構築を目指す業種では、LINE公式アカウントへの友だち追加や、LINE経由での問い合わせ・予約を成果地点とすることができます。

来店予約

実店舗を持つビジネス(例:美容室、飲食店、クリニック、宿泊施設)では、Webサイトからの来店予約完了が直接的な成果となります。オンライン予約システムの完了ページへの到達などを計測します。

資料ダウンロード

BtoB企業や教育機関など、見込み顧客の獲得や情報提供を目的とするサイトでは、ホワイトペーパーや製品カタログ、セミナー資料などのダウンロード完了が成果地点となります。ダウンロードされた資料を通じて、顧客の興味関心度を測ることができます。

これらの成果地点は、一つだけでなく複数設定することも可能です。自社のビジネスモデルや顧客の行動パターンに合わせて、最適な成果地点を設定しましょう。

成果地点が曖昧だと、改善も曖昧になる

目的が定まらず、複雑なグラフや数字の羅列に困惑するWeb担当者のイメージ

もし成果地点が曖昧なままだと、Webサイトの改善活動は手探りの状態になってしまいます。「なんとなくアクセスが少ないから、ブログ記事を増やそう」「デザインが古いからリニューアルしよう」といった漠然とした施策になりがちです。これでは、施策の効果を正確に測定することも、次の改善に繋げることも困難です。

例えば、「問い合わせ数を増やしたい」という明確な成果地点があれば、「問い合わせフォームへの導線は分かりやすいか」「フォームの入力項目は多すぎないか」「FAQページは充実しているか」といった具体的な改善点が浮かび上がってきます。そして、改善施策を実施した後に、実際に問い合わせ数が増えたかどうかでその効果を検証できるのです。

サイト目的ごとに成果地点を整理することの重要性

WordPressの管理画面や解析ツールで、複数のコンバージョンが整理されて表示されているUI

中小企業サイトでは、一つのサイトが複数の目的を担っていることも少なくありません。例えば、商品紹介と採用情報が同居しているサイトなどです。このような場合、サイト全体の成果地点を一つに絞り込むのは難しいかもしれません。

そこで重要になるのが、「サイトの目的」ごとに成果地点を整理することです。例えば、以下のように整理できます。

•商品・サービス紹介ページ:問い合わせ送信、電話、資料ダウンロード

•採用情報ページ:採用応募フォーム送信、会社説明会予約

•ブログ・コラムページ:メルマガ登録、SNSフォロー

このように、サイト内の各コンテンツやセクションが持つ役割を明確にし、それぞれに紐づく成果地点を設定することで、より細かく、かつ的確な改善が可能になります。これにより、Webサイト全体のパフォーマンスを最大化するための戦略を立てやすくなります。

まとめ:アクセス解析は成果地点が決まって初めて意味を持つ

成果地点を定めて、Webサイトの改善サイクルを回し始めるイメージ

Googleアナリティクスをはじめとするアクセス解析ツールは、Webサイトの現状を把握し、改善に繋げるための強力なツールです。しかし、その真価を発揮させるためには、まず「何をもって成果とするか」という成果地点を明確に定めることが不可欠です。

成果地点を明確にすることで、数字の羅列が具体的な改善のヒントへと変わり、Webサイトがビジネス目標達成にどれだけ貢献しているかを正しく評価できるようになります。中小企業のWeb担当者様や事業者様は、ぜひこの機会に自社サイトの「成果地点」を見直し、より効果的なWebサイト運用を目指してください。

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