ここまで作ったFAQ、資料、マニュアル、引き継ぎ資料は、AIに何を渡し、どこを人が確認するかを決めて初めて安全に使えます。第15話では、小さな会社が守れる最小限の共通ルールを作ります。
禁止だけで終わらせない

顧客の個人情報、契約前の機密情報、パスワード、未公開の数字を入力しないことを明確にします。同時に、匿名化した問い合わせ分類、公開済みの資料、一般的な文章の下書きなど、使ってよい材料も例示します。
AIの出力は、外部送信前に人が確認すること、金額・日付・固有名詞・約束は根拠資料へ戻ること、最終責任者を決めることを一枚にまとめます。
これまでの成果物にルールを付ける
第4話の正式情報、第12話のマニュアル、第14話の業務説明に、「AIを使う場合の材料と確認者」を追記します。次話の90日計画では、ルールを守りながらどの業務から定着させるかを決めます。
実践

今週AIに頼んだ作業を三つ書き出し、入力した情報、出力の使い道、確認した人を振り返ります。危ない場面と、むしろ使いやすい場面を一つずつルールへ足しましょう。
例:使ってよい材料と止める場面

公開済みのサービス説明を短くする、匿名化した問い合わせを分類する、会議メモから確認事項を抜き出す、といった作業は使いやすい例です。一方で、氏名・住所・連絡先を含む原文、未公開の見積もり、契約内容、パスワード、個人の評価は入力しません。迷う情報は、入力前に責任者へ確認するルールにします。
出力の扱いも決めます。お客様へ送る文章は、元資料と照合して担当者が確認する。金額、日付、固有名詞、対応可否は、AIの文章ではなく正式情報で確認する。誤りを見つけたら、出力を直すだけでなく、入力や指示に何が足りなかったかを記録します。
ルールを実務で使える長さにする

最初から分厚い規程にせず、入力してよいもの、入力しないもの、確認が必要な出力、相談先の四項目を一枚にします。第12話のマニュアルや第14話の外部協力者向け資料にも同じ判断を反映し、置き場所を一つにします。

